当機構では、SABTEC技術評価を取得した機械式定着工法の共通設計指針として、SABTEC機械式定着工法設計指針(2014年)発刊後、機械式定着工法の使用実績を基に判明した設計規定を盛り込んだRC構造設計指針(2017年)およびRC構造設計指針(2019年)を発刊しました。
また、当機構が組織した機械式定着工法実務研究会では、2020年~2021年の間にAIJ鉄筋コンクリート構造保有水平耐力計算規準(2021年) 20条「柱梁接合部」提案の柱梁強度比を踏まえたSABTEC指針検証報告を公開し、アスペクト比ξ(梁せいDg/柱せいDc)が大きい場合を除き、AIJ規準による柱梁強度比および強度低下率に係わらず、SABTEC指針の規定を満足する場合、設計で保証すべき終局耐力と変形性能が確保されることを明らかにしました。
SABTEC指針(2022年)では、SABTEC指針検証報告で懸案となったアスペクト比が大きいト形接合部について、田才らの実験に関する検討結果を基に、アスペクト比ξ≧1.3のト形接合部のせん断設計などの規定を追加したことより、本連載第1回では、SABTEC指針4章と5章の改定概要について執筆しました。
(注記)
本稿は、「建築技術」2022年7月号掲載原稿であり、㈱建築技術の了解を頂き、当機構のWEB講座に掲載したものです。
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「建築技術」
2022年7月号
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